オンサイトワーク委託先を選ぶ3つのポイント|能否・地理性・予算感

HowTo


下記モデルケースを前提に、どうやってアウトソーシング先となるワーカーを探すのかを考えてみましょう。

【クライアント】
あなたは製造業向け自動点検センサーの開発元、A社にお勤めです。
A社は東京本社、大阪支社の2拠点体制のため、関東圏・関西圏以外のエリアのエンドユーザーに対しては、これまで交通費のかかる出張を行わざるを得ませんでした。
【エンドユーザー】
今回、新規のエンドユーザーとなったは、自動点検センサーの新規導入を希望する、北海道札幌市に本社・工場を持つB社です。
【ワーカー】
東京本社からの出張対応の代わりに、地場のオンサイトワーク事業社であるC社へ、はじめて導入作業をアウトソーシング依頼することにしました。

アウトソーシング先の選定では最低限、以下の3点を考慮する必要があります。

  1. 依頼したい内容が代行できるか
  2. 訪問して欲しい場所に作業員を手配出来るか
  3. 作業費は予算内か

それぞれに詳しく見ていきましょう。

依頼したい内容が代行できるか

当然ながらC社の作業員はあなたの所属するA社の社員ではないため、自動点検センサーについての知識も導入作業実績もありません。
どのような製品であるかの概要と、詳細な手順が記載されたマニュアルが最低限必要になります。
ただ、パソコンやルーターといった一般的なIT機器の導入のため、製造業の現場で作業を行ったことのあるオンサイトワーク事業社の作業員は少なくありません。
A社の自動点検センサーは独創的な唯一無二の製品だとしても、「製造業の現場での作業」経験は多少なりとも活かされるはずですので、問い合わせ時には付記しましょう。

開示出来る範囲で構いませんので、製品概要が想起できる手順書の一部抜粋を送り、また「製造業の現場での作業」経験について問い合わせましょう

訪問して欲しい場所に作業員を手配出来るか

オンサイトワーク事業者には、「全国対応」を謳う企業も少なくありません。
今回の札幌のB社に限らず、今後全国各地の顧客へのサポートを拡大するのであれば、「全国対応」は必須と言えます。
ただ、オンサイトワーク事業者も基本的にはその所在地付近の人員手配が得意であり、移動の際の土地勘もあります。
また「全国対応」可能な企業のコーポレートサイトで、支社や営業所の所在を確認してみましょう。
多くの場合、県庁所在地ではないでしょうか?
今回の訪問先は札幌ですが、稚内や釧路の場合、札幌から作業員が出発することになるのであれば、地の利が活きるとは言い難いところです。
「全国対応」可能な企業に問い合わせつつ、本社札幌の地場のオンサイトワーク事業者にも相談し、それぞれの提案を聞いてみましょう。

「全国対応」可能な企業だけでなく、顧客の訪問先に近い地場のオンサイトワーク事業者にも声がけしてみましょう

作業費は予算内か

B社からの依頼時、A社は「現地導入作業費」を頂くことになります。
この「現地導入作業費」がアウトソーシング時の予算となるわけですが、
基本的にこの「現地導入作業費」はA社が自社対応することを想定した金額になっていると思います。
C社へ支払う作業費を安価に抑えれば、当然A社としての利益が増大します。
ただ、一人の作業員がある日時に訪問できるのは1ヶ所限りです。
あまりにも安価であれば、C社としては別の作業に作業員を充てがうだけです。

訪問先によっては、車両移動が必要であったり、付近のコインパーキングの利用をお願いしなくてはならない場合もあります。
電源タップ等、残置する部材を作業員に用意してもらい、作業費と合わせて精算する必要もあるかもしれません。
駐車場代や部材など、諸経費についても予め考慮しましょう。

作業費は多ければ多いほど、当然ながら対応可能な事業者は見つけやすいですが、まずはA社の利益が最優先です。
上限額を予め確認しておきつつ、事業者からの概算経費なども確認し、妥当な金額を探しましょう。

タイトルとURLをコピーしました