【ダメ、ゼッタイ】「頭越し」とは?|嫌われる原因No.1

提言

企業内で、部長が課長を通さずに係長へ指示を出すようなことがあります。
企業間でも、元請け企業が2次請け企業を飛び越え、3次請け企業に直接依頼を行うようなことがあります。
いずれも、ビジネスシーンではマナーの悪いこととされています。
オンサイトワークのアウトソーシングにおいても、「頭越し」はNGです。

「頭越し」とは?

本サイトにおいては、「中間に立つべき者を差し置き、直接その先の相手に働きかけること」といった意味合いで用いています。
顧客がアウトソーシング先のオンサイトワーク事業社を通さずに、直接作業員に作業依頼を行ったり、条件交渉を行ったりする行為のことを指しています。

「頭越し」は何が良くないのか?

「中間に立つべき者」が責任を負う

委託元(クライアント)であるあなたと、委託先のオンサイトワーク事業社(ワーカー)間では、業務委託契約が結ばれていると思います。
そこには当然「賠償責任」や「契約不適合責任」の条項があります。

例えば、ワーカーが手順書に記載されていない操作を行ったことが原因で、作業時間が大幅に延長してしまった。
あるいは、エンドユーザー所有の物品を誤って破損させてしまった。

このようなトラブルへの対応方法を、委託元であるあなたと、作業員個人との間だけで取り決めてしまわないようにしましょう。
作業員個人の落ち度で作業時間が延長してしまい、翌日も引き続き作業を行わなければならなくなったとしても、また翌日の対応は代わりの人間ではなくこの作業員本人でなくてはならなくても、このような何かしら揺るぎない事項があるにせよ「頭越し」に決定してしまうことはご法度です。

「賠償責任」や「契約不適合責任」を負うのは、作業者本人よりも前にまず、オンサイトワーク事業社です。
「オンサイトワーク事業社の回答を待っていては、エンドユーザーへの対応が遅くなる」、という気持ちはご尤もですが、それでもなおオンサイトワーク事業社へ連絡し、作業員個人ではなくオンサイトワーク事業社としての回答や善後策提案を待つべきです。

「中間に立つべき者」の利益を奪い、信用を損ねる

現地訪問する作業者がオンサイトワーク事業社の社員ではなく、オンサイトワーク事業社と業務委託契約を行っている個人である場合、もし「頭越し」を行ってその個人へ直接作業を依頼を行ったとすると、中間事業社を通さない分の金銭的メリットがあるでしょう。
個人としても旨味があるので、あなたの「頭越し」の誘いに応じてしまう場合も多いと思います。

ただ果たして、そのような行為は本当に行ってよいのでしょうか?
中間事業社は営業・人員手配・案件管理といった役割を担い、その対価を得るためにあなたと個人作業者の仲立ちを行っています。
「頭越し」はその対価・利益を不当に奪う行為であり、明るみに出た場合は著しくあなたの信用を損ねます。(同時に個人の作業者の信用も失われます。)
当然、中間事業社が存在していれば心配することのなかった、欠員に対する代打作業員の手配や、多数の作業員の手配といった支援は受けられなくなります。
作業員個人としては、中間事業社から以後依頼を請けることはできなくなり、あなたからの作業依頼を頼みにしだします。
作業員の求めに応じて、以後長期的に作業依頼をし続けることが可能ですか?
依頼ができなくなったら、その作業員個人とも取引を辞めてしまえば良いとお思いですか?

エンドユーザーがオンサイトワーク事業社とその作業員を大変気に入り、あなたを「頭越し」にして直接依頼をし出したら、どう思われるでしょうか?
よくよくお考えください。

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